東京貴金属見通し=金、強気買い有利か

2017/02/10 16:54:25

<金>
 今週の東京金先限は、NY金の上昇に連れ水準を切り上げた。
 来週も米欧の政治リスクと米早期利上げ観測の後退により、国内外ともに引き続きしっかりした展開か。2月に入り、1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明がハト派的な内容だったことに加え、3日発表の米雇用統計も賃金の伸びが鈍化したことから、米連邦準備制度理事会(FRB)による3月利上げ説は後退しており、来週のイエレン米FRB議長の議会証言で利上げに対する積極的な発言が控えられれば、買い戻しが一気に膨らみそう。トランプ政権の政策に対する不安感を背景に安全資産としての金買いは、長期化の様相。強気買いで対処すべき局面とみる。
 来週の先限予想レンジは、4400円〜4550円

<白金>
 今週の東京白金は上伸。欧米政局への懸念を背景とした金相場の上伸になびいた買いが入ったことや、為替の円安をみた買いが入り、週末10日には高値3700円をつけ、昨年8月15日(高値3740円)以来、半年ぶりの高値を記録した。NY白金も値を伸ばし、9日高値1032.1ドルをつけ、昨年10月3日以来の高値圏に浮上。一段高を試すには独自の支援材料に乏しく、その後は買い方の手じまい売りなどに上げ幅を削られた。
 また、欧米政局の先行き不透明感が強いことも相場の圧迫要因。欧州地域は自動車の排ガス除去装置の触媒に白金を多く用いるディーゼル車の普及割合が高く、同地域の景気見通しが悪化すれば白金が急落する可能性があるため警戒感も強く、来週は各国首脳陣の発言内容などを手掛かりに、もち合いながら値位置を探る展開になると考えられる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3500円〜3800円。

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