東京貴金属見通し=金、戻り売り有利の様相に

2017/03/03 16:36:41

<金>
 今週の東京金先限は、為替の円安を支援材料に年初来高値を更新した後、利食い売りが膨らみ急落しての越週となった。
 来週は、今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ観測の高まりを背景に、NY金の地合いが悪化しているため、売り方有利で取引されそう。3日の急落により、国内金の日足チャートの悪化も、テクニカル売りを誘う要因になるとみる。相対力指数70P台の今週の高値4550円水準が上値の壁になってしまったのだから。今月はもうこの水準を越えてくることはないとの判断のもと、戻り売りで対処すべきだろう。
 来週の先限予想レンジは、4430円〜4530円。

<白金>
 今週の東京白金は下落。2日に高値3742円を付け、年初来高値を更新したが、海外市場の下落や上値の重さを嫌気した売りが入り、週末に急反落した。NY白金は、2月27日に高値1047.80ドルを付け、年初来高値を更新した後は、米国の3月利上げ観測の強まりや為替のドル高を受けて大幅に下落し、約1カ月ぶりに1000ドルの大台を割り込んだ。
 欧州主要国での国政選挙を控えて先行き不透明感が強いことや、同地域での自動車販売台数の減少も圧迫要因。ドイツ連邦自動車局(KBA)が2日発表した乗用車統計によると、2月の新車登録台数は前年同月比2.6%減の24万3602台。ディーゼル車が新車登録全体に占める比率は43.4%と、前月比10.5%縮小。排ガス除去装置の触媒に白金を多く用いるディーゼル車の販売割合が減少したことも心理的な弱材料となり、来週は弱含みの展開が予想される。
 来週の予想レンジは先限ベースで3500円〜3700円。

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