東京貴金属見通し=金、やや買い方有利か

2017/03/24 17:09:16

<金>
 今週の東京金先限は、NY金が上昇したものの、為替の円高が頭を抑えボックス圏でもみ合った。
 来週は、トランプ米大統領の政権運営に対する懸念を背景にやや買い方有利か。NYダウが下降トレンド入りを鮮明にさせる一方で、NY金の日足チャートは1200ドルを底にV字回復している。投機資金が株式市場から貴金属市場へ流入していると判断したくなる動きだ。トランプ大統領の減税やインフラ投資など財政刺激策の実現性に対する懐疑的な見方が一段と強まった場合、この流れはより鮮明になることであろう。国内金は、為替の急速な円高が一服する気配でもあるため、買い戻しが膨らむ局面があると読む。
 来週の先限予想レンジは4400円〜4550円。

<白金>
 今週の東京白金は軟調。為替の円高をみた売りに圧迫された。為替は米国の追加利上げペースが年内3回と緩やかなものに留まるとの観測や、保守派の反対が強く米医療保険制度改革法(オバマケア)代替法案の採決が難航し、トランプ政権の経済政策に対する期待が後退したことで円高・ドル安傾向が強まった。
 需給面では、欧州連合(EU)域内での新車販売台数の増加傾向を背景とした自動車触媒需要の増加見通しが支援材料。ただ、英国が3月29日にEUからの離脱を正式に通知し、交渉プロセスを開始するため、月末にかけては欧州経済への懸念を背景に上値の重い動きが見込まれる。また、チャート上で3400円の節目を割り込めば、次の目標値は16年12月30日安値3365円。為替次第となるものの、来週は下値を試す展開が見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3300円〜3500円。

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