東京貴金属見通し=金、買い方有利に

2017/04/07 17:09:36

<金>
 今週の東京金先限は7日午前の取引時間中、米軍によるシリア政権軍基地へのミサイル攻撃を材料に安全資産として買いが膨らみ、上昇して越週した。
 来週は7日の上昇で方向性が示されたため、買い方有利で取引されそう。先月下旬から狭い範囲でもみ合った後の上昇だけに、玉整理が進み上値の軽い動きが期待できる。NY金の日足チャートは、有事の金買いで目先の上値抵抗線を突破した形。こちらはテクニカル面での買いもみられそう。シリア攻撃が北朝鮮問題など他の地政学的リスクを増幅させれば、急伸する局面も。7日が上昇トレンドの初日だった、と回顧する日が訪れると読む。強気買い姿勢での対処が得策か。
 来週の先限予想レンジは4430円〜4600円。

<白金>
 今週の東京白金は年初来安値(1月4日安値3379円)を睨みながら下値を試す展開となったが、シリアでの化学兵器攻撃を受けてロシア、米国の対立が高まる中、週末7日に米軍がシリア第三の都市ホムス近郊の飛行場を標的に巡航ミサイルを発射したとの報道が伝わると、地政学的リスクの高まりを背景とした金の上伸になびいた買いが入り、値を戻す展開となった。
 また、世界最大の白金生産国の南アフリカ共和国では、市場からの信認の厚いゴーダン財務相が更迭されたことで、同国通貨ランドが下落。ズマ大統領への辞任要求が強まっている。ズマ大統領が辞任すれば金融市場の混乱も収束に向かい、同国通貨ランドが回復することでドル建て白金も上伸すると考えられる。しかし、2019年までの任期を有するズマ大統領が辞任する可能性は低く、強弱材料が交錯する中、目先は地政学的リスクの高まりをみた買いに支えられ、値固めを試す展開になると考えられる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3300円〜3600円。

関連ニュース(貴金属)

最新ニュース

※ 当社提供の情報について
本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終判断はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、第一商品は一切の責任を負いかねますことをご了承願います。

※ 本サイトに掲載されている情報の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

ページトップ