東京貴金属見通し=金、切っ掛け待ち

2017/04/14 16:41:39

<金>
 今週の東京金先限は、円高を嫌気した売りをこなした後、地政学リスクを背景に概ね堅調に推移した。
 来週は、北朝鮮情勢をめぐる緊張感の高まりなどから安全資産として買われ、NY金が目先の上値抵抗線を突破し値動きが軽くなっているため、引き続き堅調な取引が期待できる。ただ、安全資産として買われてはいるものの、国内金の商いは盛り上がっていない。買い仕掛ける切っ掛けを待っている状態のようだ。貴金属関係者にとっては、今年上半期でもっとも緊張感のある一週間になる気がしている。裏を返せば、新たな動きがなければ手じまい売りが膨らむということなのかもしれない。
 来週の先限予想レンジは4400円〜4650円。

<白金>
 今週の東京白金は4月11日に安値3345円をつけ、年初来安値を更新したが、その後は買い戻され、3400円を挟んだ値位置でもち合う動きとなった。
 北朝鮮やシリア、アフガニスタンを巡る国際情勢の緊迫化を背景に安全資産として金が上伸したことになびいた買いに支えられ、底堅く推移した。また、NY白金は10日に安値938.4ドルをつけた後は、為替のドル安をみた買いが入り上伸している。仏大統領選挙で反欧州連合(EU)を掲げる極右・国民戦線のルペン党首勝利の可能性が高まっているとの見方があることや、世界の白金生産高の約7割を占める南アフリカ共和国での政治的な混乱が続いていることに上値を押えられたが、地政学的リスクを背景とした金の上伸や、金との価格差を意識した安値拾いの買いに支えられ、来週は値固めを試す動きになると考えられる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3300円〜3500円。

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