東京貴金属見通し=金は戻り歩調継続か

2017/05/12 16:55:15

<金>
 今週の東京金先限は急落して始まった後、断続的な買い戻しがみられ戻り歩調で越週した。
 来週は、最近のゴールドの地合いを引き締める要因のトランプ米大統領によるFBIコミー長官解任を背景にした、投資家のリスク回避姿勢の行方が注目材料。この問題が尾を引くようだと、NY市場は株安・金高の動きが加速しそう。大型連休中の米追加利上げ観測の高まりを受け週明けは一旦値を下げたが、その後追随の売りがみられていないため、手じまい売りは一巡したとの見方もある。下値は堅いとの判断により、戻り歩調継続と読む。
 来週の先限予想レンジは4420円〜4550円。

<白金>
 今週の東京白金は軟調。仏大統領選挙で反欧州連合(EU)を唱えるルペン氏が敗北したことや、北朝鮮を巡る地政学的リスクの後退などを背景とした金相場の下落になびいた売りが入り、10日には安値3314円をつけ、年初来安値を更新した。その後は、安値拾いの買いや為替の円安ドル高を受けた買いに値を切り返し、4月24日から5日10日にかけての下落に対する半値戻し(3381円)を試す動きとなった。また、NY白金も下落し、4日に安値894.5ドルをつけて年初来安値を更新した後は、900ドルの水準での値固めを試す展開。
 貴金属調査会社GFMSによると、2017年の白金の需給バランスは11.4トンの供給不足となり、16年の6.0トンの供給不足が拡大見通し。南アフリカ産の供給鈍化で白金価格は1オンス=1000ドル以上に押し上げられる可能性があるとされ、目先は上値を試す展開になると考えられる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3300円〜3500円。

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