東京貴金属見通し=金は売り方有利か

2017/06/30 17:02:04

 今週の東京金先限は戻り歩調で推移した後、週末頭を叩かれ越週した。
 来週は、米利上げ観測に加え欧州の金融引き締め観測も台頭しているため、総じて軟調推移か。7日発表の米雇用統計は良好な数字が予想されており、米金利上昇の加速がNY金の売りを膨らませる展開を警戒する必要がありそう。4500円を超えると売り叩かれる傾向にあることを証明した今週末の国内金の動きは、買い方を大いに失望させた。地政学リスクも後退した感があることで、展開次第では売り方が勢いづく局面があるかもしれない。
 来週の先限予想レンジは4400円〜4510円。

<白金>
 今週の東京白金は3300円から3350円のボックス圏でのレンジ取引を継続し、昨年10月24日(安値3091円)から12月12日(高値3742円)にかけての上伸に対する3分の2押し(3308円)水準での値固めを試す展開となった。
 ただ、27日のドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の発言をきっかけに、「欧米中央銀行が金融緩和からの出口戦略を模索する動きへ」との警戒感が市場で強まっているため、金利を産まない資産である金の上値が重く、このことが貴金属類である白金の上値も圧迫している。
 また、今後発表される米インフレ関連指数や米雇用統計が好調な内容だった場合、米国の利上げ見通しが強まると共に為替のドル高が進行、ドル建てNY白金が下落し900ドルの節目を試す可能性があることや、7月4日の米独立記念日を控え整理売り圧力も強いため、来週は積極的な買いが見送られるなか、弱含みで推移すると考える。
 来週の予想レンジは先限ベースで3200円〜3400円。

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