東京貴金属見通し=金、方向性を探る動きか

2017/07/07 16:56:30

<金>
 今週の東京金先限は、NY金の軟調推移を背景に安値圏でもみ合った。
 来週は、方向性を探りながらの取引か。米利上げ観測に加え、欧州の金融引き締め観測の台頭によるNY金の地合い悪化はしばらく続くとみられており、買い気が盛り上がることはなさそう。金利の付かないゴールドにとって投資環境の回復は、現時点で地政学リスクの高まりを期待するしかない。今週再び注目視されることとなった北朝鮮と米国の対立は、火種程度だがリスク要因として存在する。国内日足チャートは、下値で買い支えられ崩れる形ではない。上と下の抵抗線が確りしているため、ボックス内で方向性を定める切っ掛け待ちの取引を強いられそう。
 来週の先限予想レンジは4400円〜4500円。

<白金>
 今週の東京白金は軟調。欧米中央銀行が金融緩和縮小に前向きな姿勢を示していることで、米長期金利が上昇すると共にドル高圧力が強まり、ドル建てNY白金は下落。5日には安値901.9ドルをつけ、2カ月ぶりの安値圏に値を沈めた。
 また、ドイツ連邦自動車局(KBA)が4日発表した乗用車統計によると、2017年上半期(1月〜6月)の累計で同国のガソリン車の登録台数は11.7%伸び、全体に占める比率は55.8%。一方、ディーゼルエンジン車の登録は9.1%減少し、比率は41.3%。ユーロ圏の環境規制が強化される中で、自動車の排ガス除去装置の触媒に白金を多く用いるディーゼル車の販売が低調なことで、需要減少懸念が強まったことも白金相場の圧迫要因。国内市場は為替の円安をみた買いに下支えられたが、依然として基調は弱く、目先は下値を試す展開が見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3200円〜3400円。

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