東京貴金属見通し=金は買い方有利か

2017/08/18 17:17:32

<金>
 今週の東京金先限は、ドル安を要因にNY金が上昇したことで堅調地合いを維持した。
 来週も確りした動きとなりそう。北朝鮮リスクは後退したものの、ここにきてトランプリスクが急浮上、ドルが売られNY金を強含ませているからだ。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受けて追加利上げが先送りされるとの見方によりドルの地合いが軟化したところに、トランプ大統領に見切りをつけた企業首脳らの相次ぐ離反で二つの政策助言機関が解散し、トランプ政権の先行きが一段と不透明になっている。これを切っ掛けにドル安と米株価の調整が本格化すれば、行き場を求めた投資資金は金相場に流入することになるだろう。形造られつつある流れが、数字で確認できる買い方有利の一週間となると読む。
 来週の先限予想レンジは4450円〜4600円。

<白金>
 今週の東京白金は乱高下。週明けから下落し、8月16日安値3390円をつけ、約1週間ぶりに3400円台を割り込んだ。しかし、その後は買い戻され、先週末と同値水準まで値を戻した。
 ドイツのメルケル首相は15日、最終的には欧州域内の各国に追随してディーゼル車を禁止しなければならないとの考えを示した。これに先立ちフランスとイギリスは2040年までにディーゼル車の販売を禁止する方針を表明しており、欧州地域でのディーゼル車の需要後退懸念が台頭したことにも圧迫された。ただ、電気自動車(EV)へと移行するまでには十年単位での時間が掛かることや、それまではガソリン車の需要が増加し、パラジウムの自動車触媒需要の増加が見込まれるため短期的な影響は限られることもあり地合いは底堅く、来週は現在の水準でもち合いながら値固めを試す展開になると予想する。
 来週の予想レンジは先限ベースで3400円〜3500円。

関連ニュース(貴金属)

最新ニュース

※ 当社提供の情報について
本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終判断はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、第一商品は一切の責任を負いかねますことをご了承願います。

※ 本サイトに掲載されている情報の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

ページトップ