東京貴金属見通し=金は上昇トレンドだが

2017/09/15 17:28:31

<金>
 今週の東京金先限は、北朝鮮の弾道ミサイル発射後の有事の金買いにより上値を切り上げ、年初来高値を更新して越週した。
 来週は、今週の上昇が調整を挟んだ後の過熱感の少ない買い方有利の様相であったため、もう一段高が期待できる。ただ15日金曜日のミサイル発射は、国連安保理の新たな制裁決議に対しての反応で、短期間の連続しての軍事的挑発はないであろう。大引けにかけて上げ幅を拡大させ年初来高値を更新した15日以上に、有事の金買いが盛り上がるかは疑問だ。再び相対力指数が上値警戒のサインを示していることで4750円を越えてくるような場合は、迎撃の新規売り仕掛けが得策と読む。為替相場が不安定なだけに、21日未明の米連邦公開市場委員会(FOMC)後のイエレン議長の会見も注目している。
 来週の先限予想レンジは4640円〜4770円。

<白金>
 今週の東京白金は9月4日高値(3576円)を天井に下降トレンドを辿っていた。しかし、売り一巡後は安値拾いの買いに支えられたことや、北朝鮮情勢のミサイル発射に伴う朝鮮半島の地政学的リスクの高まりを受けた金相場の上昇になびいた買いなどが入り、下げ止まる動きとなった。
 中国は深刻化する大気汚染に対し、電気自動車(EV)などの「新エネルギー車」の販売台数を25年までに20%に引き上げる計画を示しており、中国工業情報省は11日、移行を促すため、ガソリン車の生産・販売を禁止する検討に入ったことを明らかにした。世界最大の自動車市場である中国で排ガス除去装置への触媒需要が後退すれば、中・長期的に白金やパラジウムにとって圧迫材料。強弱材料が交錯する中、上にも下にも動き難く、目先は現在の値位置でもち合う動きになると考える。
 来週の予想レンジは先限ベースで3400円〜3600円。

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