東京貴金属見通し=波乱含みの金

2017/10/27 17:03:52

<金>
 今週の東京金先限はボックス内で上下した後、ユーロ安を要因に売りが膨らみやや水準を切り下げる形で越週した。
 来週は、持ち越しとなった米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長人事が、引き続き注目材料。利上げにタカ派的なスタンフォード大のジョン・テイラー教授が有力と伝えられドルは強含んでいることから、ハト派の人物が選出された場合はサプライズとなりそう。26日からユーロの地合いが一気に悪化し、投機的な動きをみせていることも気になる材料。下げ止まらないようだとドル建て金を連動安に導くことに。波乱含みの一週間か。
 来週の先限予想レンジは4550円〜4750円。

<白金>
 東京白金は週明けに上伸し、一時100日移動平均線を上回る場面もあったが、値位置を維持できずに週末にかけて反落する展開となった。
 欧州地域でのディーゼル車の新車販売台数に占める割合の低下が継続し、排ガス除去装置の触媒用需要が減少するとの観測や、白金の需要後退に対し鉱山会社の生産量規模を即座には縮小できないとの見方を背景に、供給過剰懸念が強まっている。また、欧州中央銀行(ECB)が26日の定例理事会で量的金融緩和の縮小を決定したが、来年9月以降の継続に含みを残したことで、ユーロ安・ドル高が進行し、ドル建てNY白金は割高感からの売りにも上値を押えられた。このため目先の上値は重く、来週は弱含みの展開になると考えられる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3250円〜3450円。

関連ニュース(貴金属)

最新ニュース

※ 当社提供の情報について
本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終判断はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、第一商品は一切の責任を負いかねますことをご了承願います。

※ 本サイトに掲載されている情報の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

ページトップ