東京貴金属見通し=金はやや売り方有利か

2017/12/01 17:00:45

<金>
 今週の東京金先限は、米株高などを背景に概ね軟調に推移した。
 来週は米税制改革の実現期待からニューヨークダウが高値を更新し、最近の米経済指標も相変わらず良好なことから金投資の魅力が薄れており、下押し圧力の強い取引となりそう。今週、北朝鮮がミサイル実験を再び実施したものの買いは限定的で、その後水準を切り下げた動きは買い方を失望させた。市場ムードはやや売り方有利か。ただ、米税制改革の調整が難航し、実現期待の後退により株価が急反落するようだと流れは変わり、金買いが膨らむことになるだろう。
 来週の先限予想レンジは4550円〜4650円。

<白金>
 東京白金は11月末にかけて上伸し、3400円台を回復したが、その後は伸び悩む展開。
 世界第1位の白金生産国の南アフリカ共和国の通貨ランドは、24日に米格付け会社S&Pが同国をジャンク級に格下げしたことで急落。27日にはズマ南ア大統領が財政支出削減などの計画策定を指示したと報じられたことで一時値を戻したが、対主要国通貨でのドル高が進行したことで再度売りを浴び、月末にかけて下落。また、世界第3位のジンバブエでの政変はムガベ大統領が辞任し暫定政権が樹立したことで小康状態。国単位の供給障害への懸念が白金相場を支えていたが、沈静化に向かっているため積極的な買いは見送られている。また、12月の米追加利上げ観測も相場の上値を押える要因となり、来週は狭い範囲でもち合いながら、やや弱含む展開が見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3350円〜3450円。

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