東京貴金属見通し=金は売り方有利か

2018/01/19 17:11:16

<金>
 今週の東京金先限は頭重いことを確認した後、調整安となり地合いを軟化させて越週した。
 来週は売り方有利での取引か。ユーロ高が一服していることで買い気が衰えつつあり、地政学リスクも後退しているため、目先の高値は厚い壁になりそう。RSIが70P台後半まで上昇した今月初旬の高値は、やはり買われ過ぎだったと改めて認識され手じまいと調整売りが膨らむと読む。ただ、ユーロが買われもう一波乱の可能性は若干残っている。引き続き為替を警戒しながら、戻り売り姿勢での対処が得策だろう。
 来週の先限予想レンジは4650円〜4770円。

<白金>
 今週の東京白金は上伸。欧州中央銀行(ECB)の金融政策が正常化に向かうとの見方が広がったことや日銀が金融緩和策を調整するとの観測を背景に対ドルでの円高が進行し、17日安値3496円まで下落する場面もあった。しかし、その後は値を切り返し、昨年9月4日(高値3576円)以来、4ヶ月ぶりの高値を試す展開となった。NY白金も上伸し、昨年9月11日以来、4ヶ月ぶりに1トロイオンス=1000ドルの節目を回復した。
 欧州自動車工業会(ACEA)が17日発表した2017年の欧州連合(EU)域内の新車(乗用車)販売台数が2007年以来、10年ぶりに1500万台の大台を回復。世界的な景気回復への期待感が強まる中、自動車触媒に用いるパラジウム価格が上伸した。また、パラジウムと白金の価格差が開き過ぎると、自動車メーカーがパラジウムよりも触媒としての性能の高い白金の使用量を増やすとの観測が強まることも下支え要因。直近の急伸に対する警戒感から上値が重くなると見られるが地合いも底堅く、来週は値固めを試す動きが予想される。
 来週の予想レンジは先限ベースで3400円〜3650円。

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