東京貴金属見通し=金、パウエル発言待ち

2018/03/16 16:54:30

<金>
 今週の東京金先限は戻り頭が重いことを確認した後、対ユーロでのドル高を背景に下落する展開となった。
 来週は20〜21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)が注目材料。利上げの発表は織り込み済みだが、FOMC後のパウエルFRB議長の発言が市場を動揺させるだろう。先月27日の就任後初の議会証言では、今年の利上げペースを速めるとの見方を誘う内容であったため、ゴールドには売りが集まった。利上げに対しより強気のサプライズ発言が飛び出すようだと、金価格の水準は切り下がる。同程度の内容なら下振れは回避され、悪材料出尽くし感から反発する局面になりそう。国内金の日足チャートは、ダブルボトムを形成する流れか。FOMCを無難に通過すれば再度戻り局面を迎えると読む。
 来週の先限予想レンジは4430円〜4550円。

<白金>
 今週の東京白金は軟調。14日には高値3345円をつけ、2月28日高値3456円から3月6日安値3234円までの下落に対する半値戻し(3345円)の水準を試したが、値位置を維持できずに週末にかけて下落した。
 米国の輸入制限措置に対する各国の反発が大きいことや、最近の閣僚や高官らの退任でトランプ政権への先行き不透明感が強まる中、安全資産とされる円を買ってドルを売る動きが強まったことが圧迫材料。目先は前述の6日安値を試す動きが見込まれ、同水準を割り込めば年初来安値(9日安値3234円)、次いで17年12月15日安値3182円が視野に入る。また、来週は米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者による政策金利見通しの内容が注目され、今年3回の利上げ回数が年4回に加速するならば、一段安を試す展開になると予想される。
 来週の予想レンジは先限ベースで3150円〜3350円。

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