東京貴金属見通し=金、方向性を探る動きか

2018/03/30 17:10:25

<金>
 今週の東京金先限は目先の上値を試した後、対ユーロでのドル高を背景に戻り売りが膨らみ地合いを軟化させて越週した。
 来週は方向性を探る動きか。国内金の日足チャート上では、4600円が上値の壁で4500円を下回ると逆張りの買いが膨らむことを示しており、ボックス圏で積極的に仕掛け難くなっている。今週後半北朝鮮をめぐる地政学リスクの後退や強気の米経済指標を受け、安全資産とされる金は売られた。しかし、米中貿易摩擦の先行き懸念や元ロシア情報員暗殺未遂事件での米欧とロシアの対立などリスク要因の火種は残っており、大きく下振れることはないだろう。方向性を探りながら、現水準付近でもみ合う1週間になると読む。
 来週の先限予想レンジは4480円〜4590円。

<白金>
 今週の東京白金は軟調。米中間の貿易摩擦が表面化したことから、中国産のタイヤについても高関税がかけられるとの懸念が生じゴム相場が下落し、自動車関連として排ガス除去装置の触媒に用いられる白金やパラジウムへの売り圧力も強まり、週末にかけて下落。先限は3月30日安値3194円をつけ、年初来安値を更新した。
 その後は買い戻されたが、イースター連休前の調整として下げ過ぎた反動の修正との見方が根強いことや、各国で電気自動車(EV)シフトの動きが予想される中、将来のディーゼル車向け需要の減少懸念が引き続き弱材料視されており、目先は上値の重い展開が見込まれる。また、短期的には17年12月15日安値3182円が下値を支えるとみられるが、米欧とロシアの対立や北朝鮮を巡る懸念が再燃すれば、安全資産としての円買いが進行し、16年1月21日安値3045円を窺う可能性が強まると考えられる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3050円〜3300円。

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