東京貴金属見通し=金、依然押し目買い有利か

2018/04/20 16:58:29

<金>
 今週の東京金先限は、地政学リスクと原油高などを背景に、概ね堅調に推移した。
 来週も目先の上値を試す展開か。シリア情勢の緊張は一時的に緩んだものの、米・英・仏による空爆後の金の出来高は高水準を保ち、下値では活発に買いが入っていることを窺わせる。トランプ米大統領がイラン核合意からの離脱の是非を判断するのは5月12日、その日に向け中東地域での地政学リスクは高まるとみられているからだ。1948年のイスラエル建国から70周年に当たる14日には、米国が大使館をエルサレムに移転する計画、何かが起こると予想すべきだろう。そのリスクをいち早く先取りした形で金相場は堅調に推移すると読む。
 来週の先限予想レンジは4560円〜4720円。

<白金>
 今週の東京白金は上伸。米政府は2016年の米大統領選へのサイバー攻撃を用いたロシアの介入などに関連し追加制裁を発表したが、この中に富豪オレグ・デリパスカ氏と、傘下企業のアルミ大手ルサールが含まれ、同社は世界最大のパラジウム生産企業としても知られるノリリスク・ニッケルの株式28%を保有するため、制裁の影響がパラジウムにも広がる可能性があるとの懸念を背景に、パラジウム価格が上伸。姉妹金属である白金もこれにつられる格好で値位置を切り上げ、先限は約1カ月ぶりに3300円台を回復する場面もあった。
 白金独自の支援材料に乏しいことや、思惑先行で買われたものの、今後の進展に不透明感が強いことから高値では売られたが、6日安値3143円で目先は底打ちしたことで下値余地も乏しく、当面は現在の値位置でもち合う動きが見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3150円〜3350円。

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