東京貴金属見通し=金、軟調推移継続か

2018/06/01 17:01:59

<金>
 今週の東京金先限は、ユーロ独歩安などを背景に概ね軟調推移を強いられた。
 来週も為替相場を睨みながらの取引となりそう。イタリアで連立政権が成立する見通しとなり、同国の政治混乱への過度な警戒感が後退しつつあるものの、ユーロは不安定な動きを続けると予想されるからだ。ユーロ安・ドル高によるNY金の地合い悪化は、容易には解消しないと読む。トランプ米政権が欧州連合(EU)やカナダ、メキシコから輸入する鉄鋼・アルミニウムに追加関税を発動すると発表したことは、貿易摩擦激化への懸念から安全資産の金価格を下支えそう。売り買いが交錯するなかで、目先の下値を確認する取引か。
 来週の先限予想レンジは4490円〜4590円。

<白金>
 今週の東京白金は3200円を挟んだ水準でのもち合いの動き。
 トランプ米政権は5月29日、中国の知的財産権侵害に対抗する貿易制裁の対象となる品目の最終案を6月15日までに公表すると発表。5月19日に行われた米中通商協議の際には、互いに追加関税を控えると発言していたが、これが覆されたことで両国間の貿易摩擦激化に対する懸念が再燃。また、トランプ米政権は欧州連合(EU)やカナダ、メキシコなどを対象に適用を猶予していた鉄鋼・アルミニウム製品の輸入制限措置を発動すると発表。EUなども即座に対抗措置を打ち出したことで世界的な貿易摩擦の激化に対する警戒感が強まっていることが、白金の工業用需要の減少懸念を強めており、当面は貿易問題の行方を眺めながら、現在の値位置でもち合い方向感を探る展開になると考えられる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3100円〜3300円。

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