東京貴金属見通し=金は下値の堅い展開か

2018/06/08 17:09:31

<金>
 今週の東京金先限は、ユーロの急反発を背景にNY金の地合いが回復したため、目先の安値圏から脱する動きをみせた。
 来週は12日のシンガポールでの米朝首脳会談、12・13日の両日開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)が注目材料。米朝首脳会談で融和が演出され安全資産としての魅力が低下し、FOMCでは追加利上げが決定する見通しであるため、やや売り方有利の様相か。ただ、日足チャート上では先週のユーロ安により、ゴールドの目先の下値は試した形で地合いが回復しており、材料出尽くし後は再び戻り歩調で推移すると読む。下値で買い拾う姿勢が得策か。
 来週の先限予想レンジは4500円〜4600円。

<白金>
 今週の東京白金はもち合い。世界的な貿易摩擦激化への懸念から上値が重い一方、金やパラジウムなど他の商品相場の上伸になびいた買いに下支えられ、狭い範囲でのレンジ取引となった。また、NY白金も動意に乏しく900ドル台でもち合う動きとなっている。
 6月12、13両日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げが市場で確実されているため潜在的にドル買い圧力が強く、新興国市場から資金が流出する中、世界最大の白金生産国の南アフリカ共和国通貨ランドはリスク資産を手放す動きに押されて下落。ランド安は南アからの輸出を増加させるため白金の上値を押える要因となる。このため、来週は米FOMCを通過するまでは軟調推移が見込まれる。また、米FOMC通過後は買い戻されると考えられるが上値は限られ、戻り高値を売られる展開になる可能性がある。
 来週の予想レンジは先限ベースで3100円〜3300円。

関連ニュース(貴金属)

最新ニュース

※ 当社提供の情報について
本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終判断はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、第一商品は一切の責任を負いかねますことをご了承願います。

※ 本サイトに掲載されている情報の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

ページトップ