東京貴金属見通し=金、買い方有利の展開か

2018/06/15 17:06:35

<金>
 今週の東京金先限は、米中の貿易摩擦激化への懸念などを背景に買いが膨らみ水準を切り上げる形で越週した。
 来週は今週の重要イベントを消化しながら上昇基調のトレンドが示されたことで、買い方有利で推移しそう。14日に開催された欧州中央銀行(ECB)理事会では、来年夏まで政策金利を据え置く方針を決め、ユーロは急落しドルが強含んだもののドル建て金は底堅く推移した。新規で売り仕掛ける水準ではなく、米中間の先行き懸念の拡大によりその状況下でもないということなのであろう。切っ掛け次第で上に跳ねても不思議ではない環境が整いつつあると読む。強気買いでの対処が得策か。
 来週の先限予想レンジは4500円〜4650円。

<白金>
 今週の東京白金は上伸。13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げが決定され、参加者による経済・金利見通しでは利上げ想定回数が年3回から年4回に引き上げられた。これを受け、為替市場では円売り・ドル買い圧力が強まったことから東京白金は週末15日に高値3240円をつけ、約3週間ぶりの高値圏に浮上した。
 また、NY白金は一時下落し、13日には安値1トロイオンス=893.3ドルをつけたが、イベント通過による買い戻しが入り、900ドル台を回復した。しかし、国際通貨基金(IMF)は14日、米国経済に関する年次審査後に声明を発表し、保護貿易主義が各国の報復に発展すれば、米国を含めた経済への悪影響は不可避だと警告。世界的な貿易摩擦激化への懸念が上値を圧迫しているが、国内市場は為替の円安に支援されており、来週は現在の値位置でもち合いながら値固めを試す展開になると考えられる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3100円〜3300円。

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