東京貴金属見通し=金は買い戻し先行か

2018/06/29 17:05:49

<金>
 今週の東京金先限は、前週同様ドルの堅調推移を要因にNY金が下落したため続落歩調で推移した後、下げ渋る形で越週した。
 来週は買い戻し先行で取引されそう。相対力指数が下値警戒を示すレベルまで下落し、今年3月の安値水準を下回った後、下げ渋った今週後半の動きは目先の底は打ったと判断できる。ドルが依然強基調を維持している点は気になるが、新規で売りが膨らむような環境ではない。下値で買い拾うべき局面と読む。
 来週の先限予想レンジは4410円〜4510円。

<白金>
 今週の東京白金は軟調。週末にかけて一段安となり、先限は29日安値2997円をつけ年初来安値を更新すると共に、2009年2月10日(安値2887円)以来、9年4カ月半ぶりに3000円の大台を割り込んだ。またNY白金も6月28日安値844.30ドルをつけ、16年1月25日(833ドル)以来の安値圏に値を沈めた。
 米国発の世界的な貿易摩擦の激化懸念が中国や欧州連合(EU)の自動車産業を直撃していることが、自動車の排ガス除去装置の触媒用需要の割合が高い白金やパラジウムの需要減少見通しを強め、価格を押し下げている。また、主要国通貨に対するドル高が進行し、主要生産国の南アフリカ共和国通貨ランドを押し下げていることも圧迫要因。
 来週は月を跨ぐため若干の買い戻しなどが入ると見られるが、貿易摩擦などの周囲を取り巻く環境が大きく変わらない限り上値は重く、目先の戻り高値は売られる展開が見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで2900円〜3200円。

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