東京貴金属見通し=金は下値模索だが

2018/07/20 16:50:07

<金>
 今週の東京金先限は、ドル高を背景にNY金が下落したため、水準を切り下げて越週した。
 来週も弱含みで推移しそう。ドル高によりNY金相場の地合い悪化は、容易に好転することはないと読む。米経済の好調さを示す統計などを受け、ドル高基調が続きNY金の更なる下落を警戒すべきだろう。ただ、国内金の日足チャートは節目の4400円を下回り年初来安値を更新した水準で買いが膨らみ、やや長い下ヒゲを伸ばして今週の取引を終えた。水準を切り下げたことによる安値拾いの買いが、弱気に傾く市場ムードを変える切っ掛けになるかもしれない。
 来週の先限予想レンジは4350円〜4460円。

<白金>
 今週の東京白金は下落。連休明け17日に3000円の大台を再度割り込んだ後は、週末にかけて下落し、7月3日安値2844円の年初来安値を再度試す展開となった。また、NY白金は7月19日安値794.50ドルをつけ、2008年12月以来、約9年半ぶりに800ドルの大台を割り込む下落となった。
 パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)が17日、18日の議会証言で、保護主義の世界的な台頭はいずれ米国や世界の経済成長にとってリスクになるとの考えを示しながらも、米経済への好調を背景に利上げを継続する方針を改めて表明したことや、トランプ米大統領が安全保障を理由にした自動車追加関税などの強硬策を検討していることなどが、工業用需要の割合の多い白金相場の圧迫材料となるため地合いは弱く、目先は2008年2月4日安値2728円を視野に下値を試す展開が見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで2700円〜3100円。

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