東京貴金属見通し=金は軟調推移か

2018/09/07 16:55:10

<金>
 今週の東京金先限はユーロ高一服を背景に、頭重い動きを強いられた。
 来週は戻りの勢いが衰えた市場ムードとなりつつあることで、売り方有利で取引されそう。ドル建て金は1200ドルを下回る水準では、中国やインドなど実需の買いがみられるものの、買い上がる材料は乏しい。一方、トランプ米大統領が対日赤字を問題視しているとの報道から円が強含み、国内金の地合いはやや軟化している。為替要因を背景に軟調推移が続くと判断すべき状況のようだ。
 来週の先限予想レンジは4200円〜4320円。

<白金>
 今週の東京白金は週央にかけて下落したが、9月5日安値2740円をつけた後は値を切り返し、2800円台を回復して取引を終えた。
 電気自動車(EV)の普及に向けた開発が進む一方、欧州のディーゼル車の生産台数が減少していることで、自動車の触媒用需要の減少見通しが強まっている。また、白金主要生産国の南アフリカ共和国の通貨ランドが対ドルで下落し、ドル建ての生産コストが下落するとの見方が台頭したことも売り圧力が強まった要因。白金業界団体ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)が9月6日に発表した需給見通しによると、2018年の需給バランスは9.18トンの供給過剰と見込まれ、需給環境の弱さが相場の上値を圧迫していることで、来週は上値の重い展開が見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで2700円〜2900円。

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