東京貴金属見通し=金は堅調推移か

2018/10/19 16:55:14

<金>
 今週の東京金先限は、サウジアラビアをめぐる地政学リスクなどを要因に総じて堅調に推移した。
 来週も確りした値動きか。米株価が不安定な動きを続け、投資家のリスク回避の姿勢が強まり、安全資産とされるゴールドが買われる流れが続きそう。こじれる気配のサウジリスクを背景に、ドル高・ユーロ安でもドル建て金の地合いは確りしており、国内金は切っ掛け次第でNY金高・円安のダブルの買い材料で一段高となる局面があっても不思議ではない様相。市場ムードの好転を見逃すことなく、強気買い姿勢で対処すべきだろう。
 来週の先限予想レンジは4350円〜4550円。

<白金>
 今週の東京白金は軟調。先限は10月16日に高値3037円をつけたが値位置を維持できずに週末にかけて下落。また、NY白金は15日高値854.50ドルをつけ、7月10日(高値858.60ドル)以来、約3ヶ月ぶりの高値圏に浮上したが、その後は値位置を維持できずに下落した。
 米国と中国の貿易摩擦を受け中国経済への懸念が強まっていることや、イタリア予算案を巡る欧州連合(EU)と伊政府の対立、英国のEU離脱交渉の難航などを背景とした欧州経済の先行き不透明感が強いことも、工業用需要の比率の高い白金にとっては圧迫材料。
 来週の国内市場は100日移動平均線(19日時点2980円)の水準を維持できるかが焦点となり、同水準を割り込んだ場合は、チャート上では11日安値2927円を割り込み三尊天井を形成、2800円の節目を試す下降トレンドを辿る可能性が強まる。ただ、一方で同水準を維持できれば値固めを果たし、再度上値を試す展開になると考えられる。
 来週の予想レンジは先限ベースで2800円〜3100円。

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