東京貴金属見通し=金は堅調推移継続か

2018/10/26 16:48:12

<金>
 今週の東京金先限は、先週に引き続きサウジアラビアをめぐる地政学リスクなどを要因に、概ね確りとした値動きで取引された。
 来週も堅調推移継続か。ユーロが対ドルで軟化しゴールドの圧迫要因となる中、地政学リスクが下値を支える取引を続けそう。注目は28日の独ヘッセン州議会選挙。メルケル首相が党首のキリスト教民主同盟(CDU)の苦戦が伝えられているが、ユーロ売りは織り込んだ状況と予想。逆の目が出れば下げ過ぎ感のあるユーロが反転し、ドル建て金は大きく上昇するだろう。米国では政界の要人宛てに爆弾が送り付けられ、11月6日の米中間選挙を前にリスクがじわりと増大している。下値の堅い環境と判断し、強気買いでの対処が得策と読む。
 来週の先限予想レンジは4370円〜4550円。

<白金>
 今週の東京白金は、パラジウムの急伸になびいた買いが入り週央にかけて上伸したが、23日高値3018円をつけた後は、値位置を維持できずに急反落。100日移動平均(26日時点2969円)の水準では買い戻されたが、上値の重い動きとなっている。
 トランプ米大統領が中距離核戦力(INF)全廃条約破棄の意向を表明したことで、米国とロシアの関係が悪化し、ロシアからのパラジウム輸出が減少するのではないかとの懸念を背景にパラジウム価格が急騰し、姉妹金属である白金もこれにつれ高したが、23日にロシアのプーチン大統領とボルトン米大統領補佐官がモスクワで会談を行い、11月11日に米ロ首脳会談の実施が決定されたことで、投資家の過度な警戒感が後退した。ただ、米露関係の先行き不透明感が強く警戒感は払しょくされていないため下げ幅も限られ、来週は現在の値位置でもち合う動きが見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで2800円〜3100円。

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