東京貴金属見通し=金、新規材料待ちか

2018/11/09 16:45:42

<金>
 今週の東京金先限はドル高を要因にNY金が軟調に推移したため、概ね頭重い動きを強いられた。
 来週は新規材料待ちとなり、もみ合う動きとなりそう。米連邦準備制度理事会(FRB)は8日のFOMCで市場の予想通り政策金利の据え置きを決め、声明では緩やかな利上げを行う姿勢を示唆。市場では米長期金利の高止まりに警戒感が強まっている。ゴールドにとって圧迫材料だが、国内金は円安を背景に底堅く上昇トレンドを保っている。今週の米中間選挙では、下院で民主党が勝利し上下両院で多数派が異なる「ねじれ」議会となった。多忙を極めた選挙後のトランプ大統領の新たな出方が気になるところ。期待通り原油が安くなっていることで商品に対しては気を良くしており、次は為替でドル高に対し言及するとの見方も。ドル高を嫌がる姿勢を示せば、NY金は一気に上昇するだろう。押し目買いで上放れる機会を待つ姿勢が得策と読む。
 来週の先限予想レンジは4350円〜4460円。

<白金>
 今週の東京白金は週末にかけて上伸し、11月9日高値3177円をつけたが、米連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表後はイベント通過による戻り売り圧力が強まり下落。200日移動平均(9日時点3123.5円)付近では買い支えられたものの、上値の重い展開となった。
 欧州連合(EU)の欧州委員会は2019年ユーロ圏実質成長率見通しを下方修正し、イタリアについては成長率が政府予想に届かず、2020年には財政赤字がEU規則上限の3%を上回るとの見方を示した。また、中国自動車業界団体、全国乗用車市場情報聯席会(乗聯会)が8日発表した10月の中国乗用車販売は前年比13.2%減の195万0342台となり、2ヶ月連続で減少。欧州と中国の景気減速見通しが、自動車触媒需要の減少懸念を強めたことが弱材料となり、来週は弱含みの展開が見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3000円〜3300円。

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