東京貴金属見通し=金、強含みでの取引か

2018/11/22 17:29:34

<金>
 今週の東京金先限は様子見ムードの中、円安などを要因に概ね堅調推移となった。
 来週は強含みで取引されそう。月末の20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて開催される米中首脳会談と、その前後のトランプ米大統領の発言が手掛り材料になりそう。最近の株価下落を嫌気したトランプ氏が、米中貿易摩擦において緩和姿勢を示すとの見方はあるものの、先のAPECにおけるペンス副大統領の強気姿勢で中国側との関係はこじれており、摩擦を打開する具体策が打ち出されることはないであろう。リスク回避志向が強まり、投資資金が株式から金相場に流入する可能性は依然強く残っていると読む。押し目買い姿勢での対処が得策か。
 来週の先限予想レンジは4380円〜4550円。

<白金>
 今週の東京白金は、パラジウムの急伸になびいた買いが入り上伸したが、9日から15日にかけての急落に対する3分の1戻し(3064円)の水準では売られ、狭い範囲でもち合う動きとなった。
 パラジウムは11月20日に高値3932円をつけ、上場来高値を更新。パラジウムは、ガソリン車の排ガス浄化触媒向けとして幅広く利用され、世界的な排ガス規制強化の流れの中、今後も中国などで需要が増加すると見込まれる一方、供給が伸び悩んでいることが上昇要因。英貴金属調査会社トムソン・ロイターGFMSによれば、2018年のパラジウム市場は35.4トンの供給不足となり、不足幅は17年(28.2トン)を上回ると予想されていることが相場を押し上げ、一部の市場関係者からは金価格を上回る可能性があるとの声も聞かれる。白金は独自材料に乏しいため伸び悩んでいるが地合いは底堅く、来週はパラジウムにつれ高する格好で上値を試す展開が見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3000円〜3300円。

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