東京貴金属見通し=金、強含む展開か

2018/11/30 16:59:24

<金>
 今週の東京金先限は売り買いが交錯し、概ね前週末水準で越週した。
 来週は、今週のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演後、来年以降の米国の利上げ回数が9月時点の政策金利見通しに比べ減少するとの見方が広がっていることで、強含みで取引されそう。12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げが決定され、その後の2019年以降における利上げペースに関心が高まっていただけに、パウエル議長の見方は年末に向け金相場の下支え要因だ。議長は5日に議会で証言する予定であり、来年の利上げペースの鈍化が再確認される内容であれば買い安心感が膨らむと読む。押し目買い姿勢での対処が得策だろう。
 来週の先限予想レンジは4380円〜4550円。

<白金>
 今週の東京白金は下落。白金業界団体ワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)が11月28日発表した需給見通しによると、2018年の世界の白金需給バランスが15.71トンの供給過剰と、9月の前回発表(9.18トン)から上方修正。また、今回初めて発表された19年の需給バランスは14.15トンの供給過剰予想が示された。
 白金を自動車触媒に多く用いるディーゼル車の欧州でのシェアが低下していることや、中国での宝飾需要減少などが圧迫材料。パラジウム高になびいた買いに支えられ安値では買い拾われたが、白金独自の支援材料に乏しいことや、米中貿易摩擦問題や英国の欧州連合(EU)離脱を巡る不透明感などを背景とした需要減少懸念からの売りにも頭を押さえられ、来週は上値の重い展開になると考えられる。来週の予想レンジは先限ベースで2800円〜3100円。

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