東京貴金属見通し=金、依然押し目買い有利か

2019/02/15 16:46:33

<金>
 今週の東京金先限は、円安などを要因に直近高値を切り上げた後、利食い売りがみられ高値圏からやや外れる形で越週した。
 来週は20日に公表される1月末に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が注目材料。米連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締めに慎重な姿勢が最近の金相場を支えていることで、議事要旨がこうした姿勢をより鮮明にさせることになれば、NY金には追随買いが集まる展開になると読む。トランプ米大統領が、メキシコ国境経由の不法移民流入に対し「非常事態宣言」をする予定であることも、ねじれた米議会の波乱要因となり安全資産の金の下支え要因になりそう。まだ、中・長期の上昇トレンドの終盤ではないと判断し、押し目買いの投資姿勢が有利だろう。
 来週の先限予想レンジは4590円〜4720円。

<白金>
 今週の東京白金は海外安をみた売りに圧迫されて週末に下落。
 9日から南アフリカの電力公社エスコムが電力不足による計画停電を実施。停電は企業活動への打撃となると共に南ア通貨ランドが対ドルで下落し、同国の輸出が増えて需給が緩むとの思惑が広がったことで、ドル建てNY白金は下落し、18年12月10日安値778.60ドルを窺う動きとなった。
 現在のところ、世界的な需給バランスは供給過剰に傾いており、短期的な生産減少は在庫の取り崩しで吸収されると考えられる。このため、目先は下値を試し、1月4日の年初来安値2762円を維持できなければ、18年8月16日安値2680円を試す下落になる可能性がある。
 来週の予想レンジは先限ベースで2600円〜2900円。

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