東京貴金属見通し=金、方向性は週明け寄り付きに

2019/03/08 17:09:11

<金>
 今週の東京金先限は、主要通貨に対するドル指数の上昇などを背景にNY金が下落したため、続落歩調で越週した。
 来週は8日発表の米雇用統計の結果が、一週間の方向性を決めることになりそう。7日に欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏の経済成長率見通しを大幅に下方修正した上で年内の利上げを見送る方針を示したため為替相場は動意付き、NY金も不安定になっている。米雇用統計が良好で一段とドル高に振れるようだと、売りが膨らむことになるだろう。ただ、今週の下落で手じまい売りは一巡した感があり、事前予想通りか悪化なら買い戻される流れに。週明け月曜日の寄り付きに示されるトレンドに追随し、順張り姿勢での対処が得策と読む。
 来週の先限予想レンジは4520円〜4700円。

<白金>
 今週の東京白金は下落。南アフリカ共和国で予定されていた鉱山ストライキが延期されたことや、金相場の下落になびいた買い方の手じまい売りなどが入り、1日高値3127円を天井に急反落し、200円以上の大幅下落となった。
 南アフリカでは鉱山労働者・建設組合連合(AMCU)が支援ストを実施すると告知していたが、計画しているストライキの実行を裁判所として中止させるかどうかの判決を下すまでは延期するように命令を出したことで、ストは延期され、再開の告知は流れていない。また、米中貿易交渉の進展への警戒感や、業界団体のワールド・プラチナム・インベストメント・カウンシル(WPIC)が2019年の需給バランスを21.15トンの供給過剰との見通しを示し、需給環境が一段と緩和するとの見方も圧迫要因。ただ、2800円の節目を割り込んだ場面からの買い意欲が強く、下値は限られ、来週は押し目買いの展開が見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで2800円〜3000円。

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