東京貴金属見通し=金、ドル高が重しだが

2019/05/17 17:00:04

<金>
 今週の東京金先限は上伸後戻り売りが膨らみ、頭重い状況であることを確認して越週した。
 来週は米中貿易摩擦をめぐり警戒感はくすぶるものの、米景気の堅調を背景にしたドル高がニューヨーク金相場の重しとなり、冴えない取引を強いられそう。23〜26日に投票が行われる欧州議会選挙を控え、ユーロが再び軟化していることもドル高要因か。ただ、その前の20日に予定される米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の講演は、貿易摩擦が過熱する14日にトランプ大統領がFRBに利下げを再要求した後だけに注目が集まる。利下げ示唆なら市場ムードは反転し、ドル安・金高の流れとなるかもしれない。
 来週の先限予想レンジは4470円〜4600円。

<白金>
 今週の東京白金は軟調。米中貿易摩擦の長期化観測が世界経済の先行き不透明感を強め、自動車向け触媒など工業用需要の大きい白金への売り圧力が強まる中、100日移動平均線(17日時点2971.21円)を下抜けると共に、17日安値2928円をつけ、3月12日以来の安値圏に値を沈めた。また、NY白金は16日安値833ドルを記録し、100日移動平均(16日842.16ドル)を割り込み、200日移動平均(16日830.89ドル)の水準を窺う動きとなった。
 来週は、米中貿易協議の合意に向けた具体的な日程などの詳細が判明しなければ売り圧力が継続し、東京白金は短期的には3月11日安値2889円を視野に下値を試すとみられる。また、同水準を割り込めば、2800円の節目を試す可能性もある。
 来週の予想レンジは先限ベースで2800円〜3100円。

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