東京貴金属見通し=金、売り仕掛け局面か

2019/06/21 16:54:55

<金>
 今週の東京金先限は、早期の米利下げ観測を要因に4年5カ月ぶりの高値水準で取引される展開となった。
 来週は売り場探しの姿勢が賢明か。米利下げ観測は台頭しているが、今週のFOMCで利下げが実施されたわけではない。20日の急伸はともかく、21日は過剰に反応したと判断すべきだろう。先限は2日間とも4800円を超えた水準では、利食い売りと新限売りに頭を叩かれた。引け値の相対力指数は80Pオーバーで上値警戒サインを表示させている。連日の10万枚超えの大商いで越週し買いに勢いが付いている点は気になるが、安易な投資マインドでの新規買いは避けるべき局面だろう。乱高下が予想されるなか、新規の短期売り仕掛けでの対処が得策と読む。
 来週の先限予想レンジは4700円〜4900円。

<白金>
 今週の東京白金は上伸。19日に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)声明が金融緩和に肯定的なハト派的な姿勢を示す内容となり、対主要国通貨でのドル安が進行すると共に、ドル建てNY白金は割安感からの買いが入り上伸。東京白金は18日には2800円の大台を割り込んだが、海外高を映した買いに支えられ、安値から買い戻される展開となった。
 米中貿易戦争を背景とした景気後退懸念が中国内での自動車販売台数を減少させていることは、自動車触媒需要の比率が高い白金にとって引き続き弱材料。ただ、20カ国・地域(G20)首脳会議での米中首脳会談で話し合いが物別れに終わり景気のリスクが高まった場合でも、「成長持続へ行動する」と米FRBが表明していることで景気悪化懸念は回避され目先の下げ幅は限定的となり、来週は現在の値位置でもち合いながら値固めを試す動きが予想される。
 来週の予想レンジは先限ベースで2700円〜3000円。

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