東京貴金属見通し=金、下値の固い展開か

2019/07/12 17:09:13

<金>
 今週の東京金先限は軟調推移後、パウエル米FRB議長による今週の議会証言を受け7月の利下げ観測が強まり反発、高値圏を維持して越週した。
 来週は、7月末に開催されるFOMCでの利下げ見通しを背景に下値の固い展開か。16日の6月小売売上高や鉱工業生産、17日の6月住宅着工件数や地区連銀景況報告(ベージュブック)が、再度の米長期金利低下を誘発するようだと金市場に投資資金が流入し、高値更新の動きが期待できる。しかし、新規で積極的に買うには価格が既に高値圏にあることで、インパクトのある材料でないと買いは膨らまないであろう。方向性を見い出せないまま、30、31日のFOMCを迎えようとする取引を強いられると読む。
 来週の先限予想レンジは4790円〜5000円。

<白金>
 東京白金は週明け8日に急落。5日に発表された6月の米雇用統計が堅調な内容だったことから、米連邦準備制度理事会(FRB)による大幅な利下げ期待が後退し、対主要国通貨でのドル安を背景に商品市場全般が売られた動きに追随して下落。その後は、パウエル米FRB議長が10日の下院での議会証言で今後の利下げ方針を示唆したことを好感した買いが入り値を戻した。
 米国株式の主要指数が再度過去最高値を更新するなど、投資家のリスク選好姿勢が回復しているため、工業用需要の比率の高い白金は目先、上値を試す展開が見込まれる。ただ、南ア鉱山労働組合連合(AMCU)と鉱山会社の労使交渉が決裂し鉱山ストが発生するか、7月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利下げ観測が強まるなどの支援材料が出ない限りは、直近の2日高値2960円からの上値も重そうだ。
 来週の予想レンジは先限ベースで2800円〜3000円

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