東京貴金属見通し=金、落ち着き処を探る展開か

2019/08/02 17:19:40

<金>
 今週の東京金先限は米FOMCを経て軟化した後、近年稀に見る上下に長いヒゲを伸ばしたローソク線で越週した。
 来週は、ボックス圏を形成する動きとなりそう。31日に米FRBが10年半ぶりに利下げを実施したことでドルの地合いは軟化しており、ゴールドは買われ易い環境にある。下値は堅いだろう。しかし、2カ月程の上昇トレンド継続で水準が切り上がっており、且つ今週の利下げは0.25%と膨らみつつあった0.5%の期待を失望させた。その余韻が残っており頭は重いだろう。週末2日に伸ばした長ヒゲは、今後も上下に荒く振れながら落ち着き処を探る取引になることを示唆したと読む。
 来週の先限予想レンジは4850円〜4980円。

<白金>
 今週の東京白金は週末に急落。米連邦準備制度理事会(FRB)による米利下げ観測や、米中貿易交渉進展への期待感、南アフリカ共和国での鉱山会社との労使交渉の難航見通しなどを手掛かりに上伸し、7月30日高値3084円をつけ、2カ月半ぶりの高値をつけた。
 しかし、米FRBの大幅な利下げや年内の一段の金利緩和を期待していた向きがドルを買い戻したことで、ドル建てNY白金が割高感からの売りが入り下落。また、トランプ米大統領が1日、対中制裁関税「第4弾」発動の意向を表明し、米中貿易摩擦への懸念が再燃したことで、中国経済の減速懸念を背景とした自動車販売台数と排ガス除去装置の触媒に用いられる白金やパラジウムの需要減少見通しが強まり、白金は急落。目先、100日移動平均の水準を回復できなければ値を崩し、短期的には2800円の節目を視野に下値を試す展開が見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで2800円〜3100円。

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