ニューヨーク貴金属市況=米中貿易摩擦激化を受け、金は急伸

2019/08/24 6:00:00

 週末23日のニューヨーク貴金属市場は、まちまち。
 NY金は急反発。中国商務省は23日、米国から輸入する750億ドル相当の製品に対し5〜10%の追加関税を課すと発表した。米国が9月1日から発動を予定する対中制裁関税「第4弾」に対する報復措置とみられる。これに対し、トランプ米大統領が、米企業に対し中国から事業を撤退させ、米国内での生産を拡大するよう要求。中国の措置に対する対応策を近く発表するとも言明した。これを受けて、米中貿易摩擦激化により、世界経済が鈍化するとの警戒感が強まり、欧米株価が急落。投資家がリスク回避姿勢を強め、安全資産としての「金」に資金が流入。一時1トロイオンス=1540ドルに乗せた。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がこの日、ジャクソンホールで講演し、米国経済は「良好な立場」にあり、FRBは足元の景気拡大を維持すべく「適切に対応」すると表明した。ただ、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げを行うかについては明言しなかった。
 NY白金は反落。中国の対米追加関税発表を嫌気して、一時850ドル台前半まで売られた後、パウエルFRB議長発言でNYダウ平均が一時プラスに転じたため、870ドル台まで切り返した。しかし、トランプ米大統領が対中国の追加措置を近く発表すると表明すると、一転してNYダウが急落。NY白金も再びマイナス圏に転落した。

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