東京貴金属見通し=金は乱高下か

2019/09/06 16:43:34

<金>
 今週の東京金先限は、米追加利下げ観測などを背景に上場来高値を更新した後、利食い売りに高値圏から外れて越週した。
 来週は値動きの荒い取引となりそう。中国商務省が10月上旬に米国との貿易交渉を再開すると発表したことで、米中貿易協議の進展期待は高まっており、米経済指標が改善し米追加利下げ観測が後退するようだと押しは深くなりそうな様相だ。ただ、トランプ米大統領の中国に対しての発言や再来週にFOMCを控えてのFRB批判には注意が必要だろう。過去何度となく市場ムードを一変させたことを考慮すると、押し目買い姿勢での対処が得策なのかもしれない。貴金属だけでなく株や為替も動意付いており、乱高下必至か。
 来週の先限予想レンジは5100円〜5300円。

<白金>
 今週の東京白金は急騰し、5日には先限が高値3410円をつけ、年初来高値を更新すると共に、2018年2月28日(高値3443円)以来、約1年半ぶりに3400円台を回復。ただ、その後は急反落し、3200円台半ばで推移している。また、NY白金も5日に1トロイオンス=1000.8ドルの高値を記録した。
 中国政府が自動車市場へのてこ入れを図る方針を示したことや、8月の中国サービス部門購買担当者景況指数(PMI)は52.1と前月から上昇して3カ月ぶりの高水準となり、中国の景気減速懸念が幾分和らいだことなどから、同国の自動車販売台数の減少に歯止めがかかるとの期待感が自動車触媒に用いられる白金やパラジウムの価格を押し上げた。週末には短期的な買われ過ぎ感からの売り圧力が強まり急反落したが、基調の強さから目先の下げ幅は限られ、来週は値固めを試す展開になると考えられる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3100円〜3300円。

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