東京貴金属見通し=金、頭重い展開か

2019/09/27 17:40:43

<金>
 今週の東京金先限は上伸後、利食い売りがみられ、結局5200円水準に戻って越週した。
 来週は頭重い展開か。ドルの堅調推移を背景にNY金の地合いが軟化しており、安全資産としての魅力がやや低下している。サウジアラビアの石油施設への攻撃後に高まった中東の地政学リスクも落ち着きつつあり、買いが膨らむ市場ムードは弱まる様相。ただ世界的な金融緩和の流れの中で、金市場への投資資金流入の動きに衰えはみられない。押し目では買いが入り、底固く推移すると読む。当面は4日発表の米雇用統計を前にしたドルの動きが方向性を決めるだろう。
 来週の先限予想レンジは5100円〜5280円。

<白金>
 今週の東京白金は米中貿易交渉の進展期待などを背景に連休明けに上伸した後は、値位置を維持できずに反落し3200円の水準で推移している。
 ムニューシン米財務長官が23日、米中の閣僚級貿易協議が10月第2週にワシントンで開かれると明らかにしたことで両国による協議への期待感が高まった。しかし、トランプ米大統領が24日の国連総会での一般討論演説で、中国の不公正な貿易慣行を名指しで非難し、強硬姿勢を示したことで米中貿易交渉を巡る先行き不透明感が強まり、工業用需要の比率の高い白金は下落。また、25日には一転して、トランプ米大統領が予想より早く中国との貿易合意が得られる可能性があると発言したが、同氏の発言に一喜一憂する動きとなる中、様子見姿勢も強まり、値動きは限られた。来週は、10月1日に中国建国70周年の祝賀式典を控えることや、週末に9月の米雇用統計発表などを控えるため動意に乏しく、現在の値位置でのもち合いを継続すると考える。
 来週の予想レンジは先限ベースで3100円〜3300円。

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