東京貴金属見通し=金、堅調推移か

2019/10/11 16:59:28

<金>
 今週の東京金先限は下値で買い拾われ、やや水準を切り上げて越週した。
 来週は米中貿易協議を受けたポジション調整後、堅調に推移しそう。今週、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が、短期金融市場で最近見られたような混乱が再発しないよう当局は米財務省証券の購入を再開すると表明し、今年3回目となる利下げの可能性もほのめかしたことは、当面のゴールドの下支え要因になると読む。11日金曜日の後場、イランのタンカーが爆発し炎上した、との報を受け敏感な反応で上昇した動きは、切っ掛け次第で買いが膨らむ環境にあることを窺わせた。今月1日に下値を確認した後の戻り歩調が継続し、買い方有利で取引されると予想すべきだろう。
 来週の先限予想レンジは5100円〜5300円。

<白金>
 今週の東京白金は上伸。米中貿易協議の進展期待が高まったことや、外国為替市場での円安・ドル高、姉妹金属であるパラジウムの高騰になびいた買いが入ったことなどが支援材料。パラジウムの主な用途はガソリン車の排ガス除去装置の触媒向けで、米中の貿易協議が進展するとの期待を背景とした買いが入り、10日にはNYパラジウムの指標12月限は高値1677.30ドルをつけ、2日に付けた継続足の過去最高値(1672.10ドル)を更新した。
 来週は米中貿易協議の行方を睨んだ動きとなり、進展期待が高まれば、直近の5日高値(3410円)を視野に上値を試す展開が期待される。一方、米国による追加的な制裁関税が15日に発動すれば、米中の協議が決裂したとみなされ、失望の売りに押されて軟化すると考えられる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3000円〜3300円。

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