東京貴金属見通し=金、ユーロ次第か

2019/10/18 16:53:46

<金>
 今週の東京金先限は売り先行後下値で買い支えられ、結局先週末水準で越週した。
 来週は週明けのユーロの動きが注目材料。英国が欧州連合(EU)と合意した新たな離脱案が、19日に英議会で採決される予定。否決されるようだと、再びユーロが下落しドル建て金の地合いは軟化しそう。承認されれば、ユーロ高・ドル建て金高となり国内金も連れ高か。ただ、否決されても株が急落した場合は、安全資産とされる金は買われるかもしれない。その時の状況次第との認識が無難だろう。24日には欧州中央銀行(ECB)定例理事会が開催される。最近動意付いているユーロの動きが、ボックス圏で方向性を失った金相場を刺激する一週間になりそうだ。
 来週の先限予想レンジは5090円〜5300円。

<白金>
 今週の東京白金は上伸。米中両国は11日の貿易協議で「第1段階の合意」に達し、米政府は15日に発動を予定していた対中関税引き上げの延期を決定。米中貿易摩擦による世界的な景気後退懸念が緩和したことで、工業用需要の割合の高い白金は上伸し、NY白金は11日高値911.4ドル、東京白金は15日高値3155円をつけた。
 ただ、その後は、白金鉱山会社大手のアングロ・アメリカン・プラチナム(アンプラッツ)が16日、現在も継続している鉱山労働者・建設組合連合(AMCU)との労使交渉は合意可能であるとの見解を示し、過度な南ア白金鉱山でのストライキ懸念が後退。また、チャート面でも15日に、1日(高値3227円)から8日(安値3012円)かけての下落に対する3分の2戻しを達成したが、上値が重く押し戻され基調が弱く、来週は下値を試す展開が見込まれる。また、前述の8日安値を下抜けば一段安を試し、3000円の心理的な節目を割り込む可能性も強まる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3000円〜3250円。

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