東京貴金属見通し=金、米中貿易協議次第か

2019/11/08 17:06:58

<金>
 今週の東京金先限は頭重く推移した後、週後半に米中貿易協議の進展を売り要因に水準を切り下げる展開となった。
 来週は、7日に中国政府が「米中は追加関税を段階的に撤廃することで一致した」と発表した後の米国側の反応が方向性を決めることになりそう。大統領選を意識している米政権側は、株価が上昇し支持率も低下していない現状において、対中軟化姿勢で決着させる必要はない。米中貿易協議の合意文書に署名するための首脳会談が実現するまでには、もう一波乱ありそう。米中の歩み寄りが一段と進めば米追加利下げ観測が後退し、ゴールドは更に水準を切り下げることになる。米中貿易交渉の行方が、取引材料の中心となる一週間だろう。
 来週の先限予想レンジは5050円〜5250円。

<白金>
 今週の東京白金は下落。
 国内連休明けの5日に高値3322円をつけたが、1日に発表された米雇用統計や米サプライ管理協会(ISM)の非製造業景況指数が堅調な内容だったことで米追加利下げへの期待が後退する中、高値を維持できず、手じまい売りに押されて下落。また、8日には、米中貿易交渉で追加関税を段階的に撤廃することで合意したとの報道を受けて、投資家のリスク選好姿勢が強まると、安全資産とされる金が下落。貴金属である白金は金の下落になびいた売りに圧迫され、3200円の節目を割り込んだ。ただ、20日移動平均(8日時点3178円)では買い戻されたことで下値は限られ、目先は現在の水準での値固めを試す展開が見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3100円〜3400円。

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