東京貴金属見通し=金、中国の出方次第か

2019/11/29 16:53:03

<金>
 今週の東京金先限は米中貿易協議の進展次第で上下する中、下値で買い拾われる形で越週した。
 来週は、米国で香港人権・民主主義法が成立した後、今週下振れを回避する要因となった中国の反発姿勢の行方が注目材料。中国政府は「断固反対」すると表明した後、具体的な動きはみせていない。米中貿易協議の第1段階の合意が成立し、12月15日に予定される米国による対中国制裁関税「第4弾」の発動が見送られるとのシナリオに狂いが生じるのか。こじれるような動きを中国がみせれば、ゴールドはリスク回避の買いに上昇すると読む。米国の経済指標も気になるところ。最近のドル堅調を後押しするような良好な数値の発表は、下値を確認した後の戻り頭を叩くだろう。
 来週の先限予想レンジは5020円〜5220円。

<白金>
 今週の東京白金は27日に先限が高値3212円をつけたが、その後は値位置を維持できずに軟化した。
 トランプ米大統領が27日、香港の自治と人権の擁護を目的とする「香港人権・民主主義法案」に署名し、中国が対抗姿勢を示したことから、米中貿易交渉の進展期待が後退。米中貿易摩擦が緩和されれば、世界的に減少傾向にある自動車の販売台数が回復し、白金の排ガス除去装置の触媒用需要が回復するとの思惑が後退したことも相場の頭を押さえ、目先は上値の重い展開が見込まれる。また、中国が具体的な報復措置を表明するなど、米中貿易協議の「第1段階」合意への期待が後退する材料が出るようだと値を崩し、14日安値3046円を視野に下落する可能性が強まる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3050円〜3250円。

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