東京貴金属見通し=金は堅調推移か

2019/12/06 16:54:46

<金>
 今週の東京金先限は、米中貿易協議においてトランプ米大統領が合意先送りの可能性を示唆したことを受け買い優勢で推移した後、戻り売りに頭を叩かれ越週した。
 来週は、米国の対中制裁関税「第4弾」の発動を15日に控え米中貿易協議の行方が気になる中、10日から2日間の日程で開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)と12日の英総選挙が注目材料。今回のFOMCでは政策金利の据え置き予想が大勢でサプライズはなさそうだが、ドルの地合いが軟化しつつあるため注意する必要がありそう。英総選挙は与党・保守党優勢で、同党が過半数を確保できるかが焦点。今週始まったドルの軟調推移を後押しするような流れになれば、ドル安を背景にNY金は上放れると読む。国内金も連れ高が期待できるため買い方有利か。
 来週の先限予想レンジは5050円〜5250円。

<白金>
 今週の東京白金は下落。中国政府が3日、「新エネルギー車(NEV)」の産業発展計画案を公表すると、世界的な排ガス規制の強化が意識され、自動車の排ガス除去装置の触媒に用いる白金やパラジウムは上伸。また、トランプ米大統領が3日、米中貿易協議の合意について来年秋の米大統領選の後に結論を持ち越す可能性を示唆すると、米中貿易協議の進展期待が後退。安全資産として買われた金につれ高する場面もあったが値位置を維持できず、週末には安値3107円をつけ、100日移動平均線(6日時点3102.04円)に接近する場面もあった。
 15日に米国が中国への制裁関税第4弾を発動するようだと、為替の円高・ドル安が進行し、白金は再度下値を試す展開になると考えられる。また、交渉が進展し、制裁関税の発動が延期された場合は、金につれ安することで一時的に下落する可能性はあるが下げ幅は限られ、押し目買いの展開になると考える。
 来週の予想レンジは先限ベースで3050円〜3250円。

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