東京貴金属見通し=金、堅調推移継続か

2019/12/13 17:00:39

<金>
 今週の東京金先限は、週後半の大幅な円安が買い戻しを誘い地合いを引き締めて越週した。
 来週は、米国が15日に予定していた対中制裁関税「第4弾」の発動を回避する見通しで、リスク選好姿勢が強まり安全資産とされるNY金は弱含みそう。ただ、米中関係の改善や英総選挙の無難な結果により、為替が円独歩安の様相を明確にしていることで、国内金は下値の固い展開か。株高から他の貴金属が動意付く気配であることも金価格を支えそう。目先の下値を確認した後の戻り歩調の継続が期待できるため、買い方有利の一週間になると読む。
 来週の先限予想レンジは5100円〜5260円。

<白金>
 今週の東京白金は急伸。南アフリカを襲った豪雨と洪水により同国の国営電力会社エスコムの火力発電所が被害を受け、同社は過去最大規模の輪番停電を実施。この通達を受けて南アの鉱山会社の多くが採掘活動を一時停止し、南アからの産出が7割強を占める白金と、4割を占めるパラジウムの供給減少懸念が強まり、内外市場共に、白金は1カ月半ぶりの高値をつけ、パラジウムは上場来高値を更新した。
 目先、米中貿易協議が第1段階の合意に達し、トランプ政権が15日に予定していた対中制裁関税「第4弾」の発動を見送る見通しとなったことで投資家のリスク選好姿勢が強まり、NY金に対する売り圧力が高まり、短期的には急伸後の利益確定の売りなどが入り下落する場面があるかもしれない。ただ、南アの電力不足への懸念が払しょくされない限りは下げ幅も限られ、来週は堅調推移が見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3200円〜3400円。

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