東京貴金属見通し=金、堅調地合いか

2019/12/27 16:56:14

<金>
 今週の東京金先限は、安全資産としてのリスクヘッジ買いなどが膨らみ急伸、一気に上場来高値を更新する動きをみせた。
 来週も堅調地合いのなかでの取引か。米株価に対する高値警戒感の膨らみと北朝鮮の非核化交渉での強硬姿勢が、安全資産として金の価値を高める流れは年を跨ぐことになりそう。ただ、相対力指数は既に76Pと上値警戒ラインを超えている。一時的に80Pを超えてくるような流れのようだが、超えたら新規買いは厳禁。買い方は建玉を途転し、地合いと市場ムードの変化は待つ姿勢が得策だろう。高値を更新したということは、表面化している材料での踏みと新規買いは一巡したとの判断で対処すべきだ。

<白金>
 今週の東京白金は上伸。南アでの電力問題を背景とした鉱山会社からの供給減少懸念が燻り、下値が限られるため買い安心があることや、金相場の上伸になびいた買いなどが入ったことで、9月5日(3410円)以来約3カ月半ぶりの高値をつけた。
 中国生態環境省の高官は26日、中国は環境保護目標を維持し、経済が減速しても既に発表された2020年末に向けた環境目標達成への取り組みが修正されることはないと発言。環境汚染の取り締まりが中国国内の工場経営の重しになっているとの指摘もある。世界的な環境規制の強化にともなう白金やパラジウムなどの自動車の排ガス除去装置の触媒需要が20年度も継続すると考えられることが中長期的に相場を支えており、当面は底固い動きが続くと考えられる。

 来週は年末年始により休載とし、次回配信は1月10日(金)とさせていただきます。これにともない今回の「来週の予想レンジ」の掲載は見送らせて頂きます。

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