東京貴金属見通し=金、戻り売り有利か

2020/01/10 17:10:56

<金>
 今週の東京金先限は上場来高値を更新した後、利食い売りが膨らみ地合いを悪化させて越週した。
 来週は高値更新時の買い材料となった中東情勢の緊迫化が後退していることで、戻り売り有利で推移しそう。地政学リスクは依然くすぶるものの、買われ過ぎた相場の修正には相応の売り圧力と時間を要すると読む。日足チャート上では、8日の高値5574円が高い壁となり右肩下がりのダウントレドを描くことになるだろう。たとえ今後の米経済統計の悪化などで、一時的にドル安・金高に振れたとしても、地合いの回復は難しい環境にあると判断すべきだ。
 来週の先限予想レンジは5300円〜5500円。

<白金>
 今週の東京白金は堅調。米国防総省が2日、トランプ大統領の指示により、イラン革命防衛隊コッズ部隊のソレイマニ司令官を殺害したと発表。米国とイランの対立の激化懸念を背景に、安全資産として金が買われて上伸したことになびいた買いが入り、東京白金は6日高値3449円をつけ、18年2月末以来の高値を記録。その後は、世界的な株価下落や為替の円高・ドル安をみた売りに頭を押さえられた。
 ただ、南アフリカ共和国の国営電力会社エスコムが輪番停電を実施したことで、同国の電力不足による白金やパラジウムの生産量の減少懸念が強まり、週末にかけ安値からは買い戻されている。また、パラジウムは需給ひっ迫懸念を背景に急騰し、9日に先限が7114円の上場来高値を記録。白金には出遅れ感もあるため、来週は上値を試す展開になると考えられる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3300円〜3500円。

関連ニュース(貴金属)

最新ニュース

※ 当社提供の情報について
本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終判断はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、第一商品は一切の責任を負いかねますことをご了承願います。

※ 本サイトに掲載されている情報の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

ページトップ