東京貴金属見通し=金、依然ウイルス次第か

2020/01/31 16:47:12

<金>
 今週の東京金先限は、上昇後頭重く推移し、高値圏内で上放れることなく越週した。
 来週も、中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスの行方次第の取引か。感染は拡大しているものの、日経平均株価が下げ止まれば買いが膨らむことはなさそう。ただ、週明けから始まる春節明けの中国株式市場は要注意。混乱する恐れがあり、波乱含みの1週間になると読む。安全資産とされる金への買いが強まる可能性が高い、と予想すべき状況のようだ。
 来週の先限予想レンジは5450円〜5650円。

<白金>
 今週の東京白金は下落。中国での新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大に加え、中国政府が取った交通機関の停止、海外への団体旅行中止などの措置が、中国の経済活動や世界経済に与える影響への懸念が台頭。また、パラジウムの高騰に対する過熱感があったことで売りが入り、東京白金は週末にかけて下落した。
 排ガス規制対応に遅れていた中国の自動車メーカーは春節(旧正月)の長期休暇前にパラジウムを集中的に購入したことが1月の価格高騰の要因になったとの指摘もある。しかし、新型肺炎の影響で、中国政府が国民の移動を規制し、春節休暇の延長で工場の操業再開も遅れる。経済活動の縮小が見込まれることで白金の工業用需要や宝飾需要は後退すると見られるため売り圧力が強く、目先は弱含みの展開が見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで3200円〜3500円。

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