東京貴金属見通し=金、押し目買い有利か

2020/05/08 17:08:47

<金>
 今週の東京金先限は、ユーロ安・ドル高を背景に軟化した後、押し目買いが見られ下値の堅い地合いであることを確認する形で越週した。
 来週は堅調に推移しそう。制限されていた経済活動が世界的に再開される見通しであることで、株価が上昇しゴールドの買い人気は衰えているが、金融緩和による金余りはいずれ商品市場を刺激すると読む。歴史的に例のない超金融緩和政政策が世界中で採用されている現状は、株高・原油高・貴金属高が期待できると判断すべきだ。ひとたび米経済に不安が広がりドルが下落すれば、行き場を求めた余剰資金は、金市場にシフトすることを予感させる環境でもある。積極的な押し目買い姿勢が得策だろう。
 来週の先限予想レンジは5750円〜6050円。

<白金>
 今週の東京白金は狭い範囲でのレンジ取引を継続。新型コロナウイルス感染症による社会的な混乱や外出制限による世界的な自動車販売台数の減少と需要減少見通しが相場の圧迫材料。3月は欧州や北米など各地で感染が爆発的に広がり、外出自粛などで消費マインドが冷え込んでおり、国内自動車大手8社が4月28日発表した3月の世界販売実績は、国内販売は9.0%減にとどまったが、海外販売が41.4%減と大幅に落ち込んでいた。
 欧米では経済活動の再開に向けた動きが見られる。しかし、世界経済が1930年代の大恐慌以来となる水準にまで低迷するとの指摘もあり、日米欧をはじめ多くの中央銀行が実施した金融緩和政策が経済を支え切れるかへの懸念も根強いため積極的な動きは見送られており、当面は現在の値位置でのもち合いを継続すると考える。
 来週の予想レンジは先限ベースで2400円〜2700円。

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