東京貴金属見通し=金、依然押し目買い局面か

2020/05/29 16:46:20

<金>
 今週の東京金先限は下値で買い拾われたが、為替の円高などを要因に概ね軟調に推移した。
 来週は買い材料待ちの展開か。意外なほど株価が堅調であることで、リスク回避姿勢が後退し安全資産としてのゴールドの買い気は衰え気味。ただ、下値は新型コロナウイルス感染「第2波」の懸念を背景に確りしている。緊張が高まる米中関係の行方や米雇用統計の発表を控えていることなどが、買い気を再燃させる要因になりそう。押し目買い姿勢が得策と読む。
 来週の先限予想レンジは5850円〜6050円。

<白金>
 今週の東京白金は軟調。新型コロナウイルス感染症対策として各国で実施されていた都市封鎖が解除される中、需要回復への期待感から上昇する場面もあった。しかし、中国全国人民代表大会(全人代、国会)で香港への「国家安全法」導入方針が採択され、米国がこれに強く反発。米中対立の激化見通しが強まったことや、米中貿易摩擦の再燃により景気回復の遅れへの懸念なども高まり、工業用需要の割合の多い白金は下落。
 今年第1四半期(1月〜3月期)の米国GDPが年率換算で前期比5.0%減と速報値(4.8%減)から下方修正されたことや、国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事が28日、今年の世界経済成長率を4月に公表したマイナス3.0%の予測を6月に下方修正する考えを示したことも、世界経済への悲観的な見方を強め、白金にとっては弱材料となり、当面は上値の重い展開が見込まれる。
 来週の予想レンジは先限ベースで2600円〜3000円。

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