東京貴金属見通し=金、依然押し目買い有利か

2020/07/17 16:53:27

<金>
 今週の東京金先限は、高値圏で利食い売りがみられ伸び悩む形で越週した。
 来週は下値を買い拾う姿勢が賢明か。米国と東京で新型コロナ感染者数が増加傾向である間は、安全資産としてゴールドの下値は堅いだろう。今週14日に米バイオ医薬大手モデルナが開発中のワクチンについて、米国の研究者チームが初期段階の研究で安全性が示されたほか健康なボランティア45人全員に免疫反応が見られたとする報告書を公表したものの、売りは膨らまなかった。よりインパクトのあるワクチンないし治療新薬の開発が報じられない限り、上昇相場は反転しないということのようだ。高価格水準で頭が重くなりつつある感は否めないが、依然押し目買い有利と読む。
 来週の先限予想レンジは6100円〜6300円。

<白金>
 今週の東京白金は軟調。先限は先週の1カ月ぶりの高値(9日高値2927円)から下落したが、2800円の水準で買い拾われる動き。
 中国国家統計局が16日発表した今年4〜6月期の国内総生産(GDP)が前年同期比3.2%増加し、新型コロナウイルスの影響でマイナス成長となった前期から急回復。世界最大の自動車市場をもつ中国の経済活動の回復は、工業用需要の比率の高い自動車触媒需要回復への期待感を強め、白金を下支える材料となった。
 ただ、世界的には、依然として新型コロナウイルス感染症の拡大傾向は継続し、特に米国やブラジルで加速していることや、欧州での自動車販売台数も完全回復には至っていないなど、積極的な買いを入れるのも難しい状況。そのため、当面は現在の値位置でのもち合いが見込まれている。
 来週の予想レンジは先限ベースで2700円〜2900円。

 来週の配信は7月23日(木)からの4連休に伴い、22日(水)とさせて頂きます。

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