香港経由の中国金輸入:今年10月の金純輸入量、前月から大幅減少

2020/11/25 12:59:07

 香港政府統計局が11月24日発表した統計によると、10月に香港経由で中国が輸入した金の純輸入量は1.807トンと、6カ月ぶりの高水準を記録した9月の11.113トンに比べ84%減と大幅減少し、8月(1.184トン)以来2カ月ぶりの低水準となった。

 ストーンXのアナリスト、ローナ・オコンネル氏は、「人々は、経済、購買力、そして価格がさらに下落する可能性があるかどうかについて、まだ少し神経質になっている」と述べた。
 今年の中国金現物市場は新型コロナウイルスのパンデミックによって打撃を受け、ほとんどの期間、国際的な金現物価格に対して大幅な値引きが行われた。大手貴金属調査会社リフィニティブGFMSの香港拠点のアナリスト、サムソン・リー氏は「中国の銀行は割引価格で取引されている限り、金を輸入したくない」と述べた。
 また、スイスの中国への金の輸出は10月にはゼロであり、アジアの需要は回復にはほど遠いことを示唆している。
 中国は世界最大の金消費国だが、金貿易にかかわる公式なデータを発表していない。そのため、香港政府統計局の数字が、中国本土への金の流れを把握するための代替指標となる。ただ、中国は上海や北京を通しても金を輸入しているため、中国の金輸入の全体像は捉えていない可能性もある。

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