今年第1四半期の世界金需要は減少、2008年以来の低水準=WGC

2021/04/30 13:27:13

 有力産金業界団体のワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が4月29日に発表した『世界金需要報告』によると、2021年第1四半期の金需要は前年同期比23%減の815.7トンとなり、第1四半期としては2008年以来の低水準に留まった。

 北米と欧州の機関投資家による売却が、アジア地域での消費需要の回復を相殺。新型コロナウイルスの世界的な流行(パンデミック)が世界経済にダメージを与えたため、伝統的に金を安全資産とみなすアジア地域では2020年度は前例の無い量の金が購入された。
 パンデミックを封じ込めるために行われた都市封鎖(ロックダウン)は、世界最大の金消費国となる中国やインドでの金宝飾品や投資用の金地金、金貨などの販売ルートを崩壊させた。しかし、世界経済が回復するにつれ、この動きは逆転し、投資家はポジションの一部を解消し、アジア圏の消費者は市場での購入を回復させた。

 WGCによると、世界最大の金消費国である中国での需要は2017年の第1四半期以来最も多い277.5トンまで回復。しかし、主に欧米の大規模投資家向けに金を保管している上場投資信託(ETF)の現物保有量は、2013年第4四半期以来最大の投資削減である177.9トンの流出となった。

 WGCによると、第1四半期の中央銀行の金購入は95.5トンと、2020年第2四半期以来最も多いものだが、2018年と2019年に比べると大幅に少なくなっている。

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